リレンザという選択肢

インフルエンザの治療薬で有名なのはタミフルとリレンザがあります。リレンザはタミフルと違い、吸入式の治療薬となっていて治療だけでなく予防にも使用できるという点があげられます。

リレンザについて考える男女

リレンザとは何か

リレンザはインフルエンザウイルス感染症の治療に用いられる薬です。
日本では2000年12月にグラクソスミスクライン社から発売されました。
この薬はノイラミニダーゼ阻害薬という種類の薬で、インフルエンザウイルスの増殖を抑える効果があります。
ノイラミニダーゼ阻害薬には他にもタミフル、イナビル、ラピアクタの3種類がありますが、この中でもリレンザは最初に日本で発売されたノイラミニダーゼ阻害薬です。
リレンザは吸入タイプの薬です。粉薬の中に有効成分が入っており、それを呼吸とともに吸い込むことによって肺に薬を到達させ、肺から吸収させる薬です。
リレンザは1日2回吸入し、これを5日間使用し続けます。
5日間使用し続けるのはインフルエンザウイルスが生き残ってしまい、リレンザに対する耐性ウイルスができないようにするためです。
ちなみに1回に2吸入するので、5日間で合計20吸入することとなります。
リレンザの使用で気を付けなければならないことは、異常行動です。
近年タミフル服用中に異常行動を起こし、マンションの高層階から飛び降り死亡する事件が起こりました。
しかしこれはタミフル服用中に限ったことではなく、リレンザやイナビルの使用中にも起こることが報告されています。
薬の使用と異常行動との因果関係は未だ不明のままとなっていますが、発熱時に起こりやすいようなので、少なくとも発熱時には異常行動を起こさないかどうか注意しておくとともに、窓に近い場所に居させないなど事前に対策をとることが重要となります。
特に10代の年齢層でこういった問題が起こりやすいとの報告があるので、この年代の場合には家族が気を付けてあげるようにしましょう。

リレンザのメリット

季節性のインフルエンザに感染した場合、治療薬としてリレンザやタミフルといった抗インフルエンザ薬が処方されます。
この2つの薬の他にラピアクタやイナビルがありますが、医療機関で多く処方されるのはリレンザとタミフルです。
リレンザは副作用が比較的少ない薬です。吸入する薬のため、うまく吸うことができない小さい子供にはタミフルが処方されます。
また、タミフルに比べ、10代の子供が使用しても異常行動が起こる確率が低いです。
メリットとしては薬を吸うため、気道の粘膜についているウイルスに直接薬を吹きかけることができる点があげられます。
インフルエンザウイルスは粘膜で増殖していくので、直接薬を吹きかけることによりウイルスの増殖をいち早く抑え込むことができます。
そのため、倦怠感や発熱を比較的早くに軽減することができます。
この他メリットとしては、リレンザ耐性のウイルスがまだ存在していないことがあげられます。
タミフルの場合はタミフル耐性型のウイルスが確認されており、タミフルを使用しても効かないことがあります。
リレンザはそのようなことがないので、効果を確実に感じることができます。
リレンザを使用すると2日ほどで症状が軽くなり、食欲も出てきます。
ですが、ウイルスの増殖を抑えただけなので、必ず使用を続けるようにしましょう。
続けないと再び症状が出てくることがあります。
また、気管支が弱かったり、喘息があったりする場合は気管支けいれんを起こす可能性があります。
喘息の吸入薬を使用している場合は喘息の薬を使用してからリレンザを使うようにすると気管支への影響が少なくて済みます。
この他、異常行動は少ないとはいえ全くないわけではありません。
異常行動はインフルエンザの影響と考えられているので、リレンザを使用している間は注意深く生活をするようにします。

リレンザでの予防とは

リレンザはインフルエンザの治療薬として汎用されています。
この薬はウイルスの表面にある酵素を阻害することでインフルエンザウイルスの増加を防ぎ、選択的にこのウイルスを死滅させます。
リレンザは処方箋医薬品であって厚生労働省によってその用途、使用法が規定されています。
このリレンザは治療目的であれば1日2回2吸入ずつ5日間の使用でインフルエンザを治療することができます。
一方で上記のような作用機序であることから、インフルエンザの予防として使用することもできます。
この場合は治療目的の半分の量である1日1回2吸入を10日間吸入することになります。
また、その予防効果は使用している10日間のみ有効で、インフルエンザワクチンのように長期間その効果が持続する訳ではありません。
したがって、例えば学校の受験など、この日はどうしてもという特別の事情があるときに使用することが適切です。
1シーズン中のインフルエンザの感染予防に使用することは物理的に出来ません。
この場合は、インフルエンザワクチンを冬の初めごろに接種することで1シーズンの予防を行うことができるのでこちらを検討するべきです。
また、インフルエンザ予防にはインフルエンザワクチンの接種が第一に選択されるべきもので、ワクチン接種を行わず初めからリレンザによる予防を行うことは良いとは言えません。
これは上記のような理由もありますが、ワクチン接種で予防できるものをわざわざ避けて国民の保険料を利用してリレンザで予防するという考え方が厚生労働省としても保険者としても認められないことでしょう。
インフルエンザ流行中にどうしてもという日があれば受診して医師に相談してみましょう。